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鷲別神社 (北海道〈胆振〉登別市鷲別)

参拝日 令和元年7月4日(土)
作成日 令和2年8月22日(土)
追記日 令和6年3月19日(火)
よみ  わしべつ じんじゃ  
所在地 〈胆振管内〉登別市鷲別町 1-35-3 (42度21分13.33秒 141度2分56.96秒)
 地図:地理院地図(ズームレベル15)
    いつもNAVI(ズームレベル13)  
地図  参拝当時の地図です。 (最新の地図は所在地欄のリンク先をご覧下さい。)
地理院地図、東西 290km×南北 270km の範囲の地図です
・東西290km 南北270km
印:当社位置


地理院地図、東西 1.13km×南北 0.94km の範囲の地図です
・東西 1.13 km × 南北 0.94 km、
印:本殿の位置
HP等 ・北海道神社庁 北海道の神社 鷲別神社
祭神  保食神(うけもちのかみ)
 大綿津見神(おおわたつみのかみ)
由緒  境内の手水鉢の隣に鯨の骨とともに、由来が掲示されてゐる。その文は次の様。(写真6参照)
鯨明神の由来
明治三十九年の春一頭の大きな鯨が鷲別前浜にたどり着きました 村人が大勢集り鯨を捕えその肉を近隣の村に売りそれを基金と致し村の有志の寄付金を募り神社を建立しましたのが鷲別神社です (明治三十九年十一月)
その後老朽化に伴い社殿を改築しております 昭和九年頃当時の鷲別地区は戸数漸く百個にならんとする小さな漁村でした 現在のお社は三代目の神社です(昭和四十九年落成)
その記念に九十年前の鯨の骨の一部分をここにお奉り致し今日に至っております
付記 鷲別岬を鯨岬と呼んでおり当時の思いでが今だに伝いられております
鷲別神社奉賛会

 北海道神社庁誌には次の様に載ってゐる(1)
由緒 明治三十三年十一月三日鷲別町有志林・造地に住民が保食神を奉斎し祠を創立する。従来地元の鎮守としてその崇敬を集め政府に神社創立願提出の準備をしたが終戦となりその念願が達せられなかった。昭和五十一年境内地整備、社殿造営完了したので宗教法人として設立するに至った。
雑記  室蘭本線鷲別駅から南東へ1.0kmの所にある。

 当社へは、初めは室蘭側から行こうとしたが道が繋がってゐなくて、車から降りて探したものの判らず、附近をうろうろした。地図を見直して国道から鷲別岬方への細い急斜面の道を登ってやっとたどり着いた。

 別名「鯨明神」と鯨との縁が大切にされてゐる。鯨と云へば、鯨八幡とも言はれる室蘭八幡宮も鯨に縁があり、鯨の買上げ代金は御造営遷座資金に充てられたといふ。鷲別岬から少し南にあるイタンキ浜での故事もある。(日高で飢饉にあったアイヌがイタンキ浜まで来たとき、岩をみて鯨が打上げられると誤認して待ち続けたが、たき火の薪も無くなり椀(アイヌ語でイタンキ)までも燃やしてしまひ、結局全員が餓死したと云ふ伝説)
 せっかくここまで来たのだから、と岬の展望所まで登った。急な斜面を登ったが、日頃の運動不足か、膝が笑ふほどの負担だった。道はついてゐたが、階段がほかった。展望所で雨の降りそうな海を眺めた。あそこら辺りがイタンキ浜かな? とも思ったが、後で確かめたら、南北を間違えてゐた。

 そうこうして、二社目にして計画より、67分遅れでの出発となった。

写 真  (拡大写真は新しいタブ又はウインドウで開きます)
写真1 社頭
写真1 拡大 (1280×960)

社頭

鳥居は「奉納 三和工業株式會社代表取締役岩田正之 昭和四十九年十一月吉日」とある。残念ながら、全国法人データバンク によると三和工業(株)は 今年(令和2年)、登記記録が閉鎖されたといふ。事情は判らない。鉄鋼業なので、自社製の鳥居なのかもしれない。

写真2 参道
写真2 拡大 (1280×960)

参道

正面に招魂碑。手前を右に曲ると社殿が見える。

一対の狛犬(狐)は「昭和十一年六月七日建之 鮮魚仲買組合」とある。

写真3 社殿
写真3 拡大 (1280×960)

社殿

手前の道路の左手に鳥居がある。

写真4 社殿側面
写真4 拡大 (1280×960)

拝殿側面

写真5 拝殿内
写真5 拡大 (1280×960)

拝殿内

写真6 手水石と鯨明神
写真6 拡大 (1280×960)

手水石と鯨の骨

写真7 招魂碑
写真7 拡大 (960×1280)

招魂碑

「北海道知事 田中敏文書」とある。台には銅(?)板が嵌め込まれてをり、殉國之英霊として五十名の氏名が刻まれてゐる。建立年が記されてゐないが、田中敏文は昭和22年から34年まで知事を務めてゐる。


出典・脚注
  1. 『北海道神社庁誌』北海道神社庁 平成11年 p.629

改訂記録
  • 令和06.03.19 ページ内の配置変更(スマホでの閲覧に配慮)。

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