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三十番神社(稲荷神社) (神奈川県鎌倉市手広)

参拝日 令和4年3月24日(木)
作成日 令和5年1月8日(日)
追記日 令和6年2月7日(水)
よみ  いなりじんじゃ / ばんしんさん
概要  当社(稲荷神社/三十番神宮)は鎌倉市手広に鎮座する。嶋村釆女氏が津に移り住んだ時に隠居所の守護神として祀つた(鎌倉時代)。明治になり神仏分離対応で稲荷社を境内に遷し、稲荷社として登記されてゐる  
所在地  鎌倉市手広(てびろ) 3-13-8
  (35度19分51.28秒 139度30分25.08秒)
 地図:地理院地図(ズームレベル15)
    マピオン(ズームレベル15)  
地図  参拝当時の地図です。最新の地図は所在地欄のリンク先をご覧下さい。
地理院地図、東西 59km×南北 55km の範囲の地図です
・東西59km 南北55km
印:当社位置


地理院地図、東西 1.13km×南北 0.94km の範囲の地図です
・東西 1.13 km × 南北 0.94 km、
印:本殿の位置
    
HP等  神奈川県神社庁 神社情報 稲荷神社
祭神  倉稲魂命 (うかのみたまのみこと)
 三十番神
由緒  境内に由緒の掲示等は無かった。
「鎌倉シニア通信」による『手広三十番神宮の歴史(由来)』によると次の様(抜粋)(1)
 小田原・北条氏の家臣であった「嶋村釆女氏」が、晩年津に移り住んだ時に隠居所の守護神として祀り、笛田の日蓮宗「佛行寺」が別当寺となった。
 明治八年ごろ、宮辺の指示(神仏分離)により取り壊されそうになったので、嶋村家の稲荷祠を遷座し、これは稲荷神社であると届出て取り壊しを逃れた(鎌倉こども風土記参照)といういきさつは興味深い。以来、稲荷神社として守られてきた。 (付記:法人登録も「稲荷神社」となっている)

 『神奈川県神社誌』(昭和57年)には次の様に載ってゐる(2)
由緒沿革 創立年月は詳らかでないが、小田原北条時代、玉縄城に仕えた島村氏が晩年、手広村に居を構え、三十番神宮を建立し、島村氏の守護神として崇めた。以後、次第に隣人の崇敬が集まり部落の鎮守となった。元無格社。

 『新編相模国風土記稿』には次の様に載ってゐる(3)
青蓮寺の条に
 番神堂 笛田村仏光寺持
   註  同書に、青蓮寺は古義真言宗、仏光寺は法華宗(4)、とある
雑記  最寄駅は湘南モノレールの湘南深沢駅で、当社から東北東(79度)へ1.1kmのところにある。東海道線・小田急線藤沢駅は西北西(296度)へ2.0kmの所にある。

 「三十番神」は私にとって初見だった。
 ウィキペディアによると、「神仏習合の信仰で、毎日交替で国家や国民などを守護するとされた30柱の神々のことである。太陰太陽暦では月の日数は29日か30日である。最澄(伝教大師)が比叡山に祀ったのが最初とされ、鎌倉時代には盛んに信仰されるようになった。中世以降は特に日蓮宗・法華宗(法華神道)で重視され、法華経守護の神(諸天善神)とされた。」(5)と云ふ。

写 真  (拡大写真は新しいタブ又はウインドウで開きます)
写真1 写真1 拡大 (1280×960)
 社頭
 鳥居の柱には「維持安政三丙辰歳晩春吉祥日」「奉献 氏子中」と刻まれてゐる。
 安政三年は1856年

写真2 写真2 拡大 (1280×960)
 社殿正面
 社殿に向って右側手前にある石祠は「稲荷社」。
 台座には「昭和四十三年二月吉日竣工 稲荷社氏子 (転記略:九名の氏名、施工石材店名)」と刻んだ石板がはめ込まれてゐる。

写真3 写真3 拡大 (1280×960)
 向拝の扁額。書は佛行寺丗二世によるもの

写真4 写真4 拡大 (1280×960)
 社殿内(お堂内)

写真5 写真5 拡大 (1280×960)
 供養塔(嶋村氏の碑)
 正面には、南無妙法蓮華経と彫られてゐるのだらうか。向って左側面に「嶋村八良右ヱ門立之 嶋村采女氏神 也」とある。右側には「鎮守三十番神宮」とある。

写真6 写真6 拡大 (1280×960)
 社殿前から鳥居方を望む
 左手の石祠は稲荷社


出典・脚注
  1. 令和5年1月4日閲覧 「鎌倉シニア通信」(鎌倉シチズンネット)の 手広三十番神宮の歴史(由来) 2002年10月 例祭の様子も載ってゐる。
  2. 『神奈川県神社誌』神奈川県神社庁編 昭和57年(1982) p.206-207
  3. 『新編相模国風土記稿』 巻之百五 手広村の条 (同書は天保12年(1841)完成。鳥跡蟹行社刊(明17-21)の活字翻刻本を引用。漢字は現在当用の字体に置換へた)
  4. 『新編相模国風土記稿』 巻之百五 笛田村の条 (同書は天保12年(1841)完成。鳥跡蟹行社刊(明17-21)の活字翻刻本を引用。漢字は現在当用の字体に置換へた)
  5. 令和5年1月4日閲覧 ウィキペディア 三十番神

改訂記録
  • 令和06.02.07 ページ内の配置変更(スマホでの閲覧に配慮)。神社庁web神社情報のリンク修正。概要欄作成と記入。

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